679 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:30 ID:N5ZBhT8n
「○○ちゃん、もう2度とその人とは会わんし、
後ですぐにメモリ消すから」
「そうして。でも1度そいつと話しときたいんだけど?」
「ごめん、それはやめて」
「なんで?」
「その人はもう卒業するけど、まだ学校では顔を会わせるかもしれんし」
「だから?」
「・・・」
「だからなんでさ?なんで電話したらいかんの?」
「顔あわせてしもうたら、気まずいやん・・・」
680 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:32 ID:N5ZBhT8n
この辺でまたイライラしてくる。
「君はダメって言ったのに、それでもしつこかったんだろ?」
「いや強い口調で拒否したらあとは すぐ言うこと聞いてくれたから」
「いや、でもな俺の気持ちが収まらんのやけどね」
「お願いやから。ね?もう絶対外で会う事ないから・・・」
「・・・」
「ね?ほんとごめん」
ここで考えたのは、俺が電話しなくても顔を合わせたら
気まずいには違いなく、K川がもう一度A子を誘う事はないだろう。
実際 俺がK川に電話かけた場合、もしこいつが腹を立てて
彼女にとって悪い風評とかを学内で広められたら、
彼女は学校に居難くなるんでは?という事だった。
681 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:37 ID:N5ZBhT8n
それでも何度か押し問答しているうちに、
ふともう一つ質問するのを思い出した。
「そいつは君は彼氏持ちだということ知ってて誘ったんだよね」
「・・・いや知らん、と思う」
「ハァ??なんで?君、俺と付き合ってるってこと言わなかったの?」
「いや…聞かれんかったし…」
ここで再び怒りが。
682 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:38 ID:N5ZBhT8n
「あのな、聞かれんかったら話さんの?
そう言う事はちゃんと言うべきじゃない?」
「うん…ごめん」
ホントになにもなかったんだろうか?と心証灰色に・・・
彼女は右手薬指に俺があげたプラチナにいくつかの小さいダイヤが埋め込まれた
リングをしていた。
「指輪はしてたんだろ?」
「うん」
「K川ってやつは指輪見てるよね」
「うん」
「ほんとに聞いてこなかったの?彼氏いるの?とかさ」
「うん」
683 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:40 ID:N5ZBhT8n
でこの後
「一言いわさせろ」
「ごめん頼むからそれはやめて」
の問答が繰り返され 俺もいい加減どうでも良くなってきた。
投げやりに
「あぁそう。電話すんのはもういいよ。
でもまた誘ってきたら絶対教えてね。
で、そん時はもう絶対K川ってやつに電話するからな」
「…うん、ごめん…やっぱり怒ってるよね…」
「別に。なんもなかったんだろ?ならいいよ」
「怒ってるやん」
「あのさ明日早いからもう寝るわ」
「…」
「じゃまた明日ね」
カチャ。
684 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:44 ID:N5ZBhT8n
その後 何度か家の電話と携帯が交互に鳴ったが、わざと無視した。
けっこうしつこく掛かって来たのだが徹底して無視してると、
ようやく電話は鳴らなくなったが携帯にメールが。
「心配かけてごめんなさい。本当に悪かったと思ってます。
疑っているかもしれないけどヘンな事はなにもありませんでした。
また明日電話します、おやすみなさい」
返信はしなかった。
685 :えっちな21禁さん:04/06/28 21:47 ID:sfDZ7KiP
いよいよ本題か
686 : ◆5hacwpBqf2 :04/06/28 21:49 ID:hwQv3sBB
だね。
687 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:49 ID:N5ZBhT8n
翌日は、仕事中ずっと気分悪いままで、同僚や機械にやつあたりしたり。
仕事はルーティンワークで、なにも考えずに出来たのがちょっと救いだった。
ただふとすると、昨日の電話のことを考えてしまい、
そうなるとダムに空いたちいさな穴が
どんどん大きくなる様に疑いもどんどん膨らんでくる。
689 : ◆QXvek0mrCQ :04/06/28 21:51 ID:hwQv3sBB
いやあ、そんな状況ならそうなっても無理ないような気も…
690 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:52 ID:N5ZBhT8n
なにもなかったって、ウソじゃないか?
電話しないでといったのも怪しいし
とか思ってると電話での彼女の声の調子とか、
細かい事すべてが俺の疑いを肯定しているような気がして、
悪いほうへ、悪い方へ考えてしまう…。
691 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 21:58 ID:N5ZBhT8n
昼休み頃までに俺はひとつ考えが浮かんだ。
彼女にカマ掛けてみようって。
それを思いつくと、早く実行したいと気持ちが焦る。
昨日彼女は本当のことを話してくれたんだろうか?
それともウソをついたのか?
693 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:02 ID:N5ZBhT8n
仕事を終え、彼女にメール
「昨日は不機嫌になってごめん、夜にまた話そう
電話するの遅くなるかも。11時頃かな」
返信は「うん、わたしもごめん。電話待ってます」
694 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:07 ID:N5ZBhT8n
電話する時間を迎えるにつれ、こんなことするのなんか意味が
あるのかどうか分からなくなってくる。
知らんほうがいいこともあるのに。
でも、昨日彼女には何があったのか知りたいという気持ちは大きくて
同時に自虐的かつ、彼女を問い詰めることを喜ぶ残酷な気持ちもあった。
695 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:12 ID:N5ZBhT8n
11時少し過ぎて電話。すぐに彼女が出た。
「・・・おす。あのな昨日ちょっとA子をいやな気持ちにさせたよね、ごめんな」
「いや、わたしが悪いから。わたしこそごめん」
と謝り、一旦話を昨日のことからわざとそらす
「ちょっと電話するの遅かったよね。明日学校は朝から?」
「うん1日みっちり授業とレッスンがあるよ・・・」
また昨日のことを責められると思ってたんだろう。
会話が昨日のことに触れなくてすむと饒舌になった。
696 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:16 ID:N5ZBhT8n
学校が朝からなら起きるのは七時半くらい。
彼女は睡眠時間をたっぷり取る方なので
午前0時頃には寝る予定だろう。
「あまり今日は遅くまで話せないだろ?もう寝る薬のんだら」
「うん…。ちょっと飲んでくる受話器ちょっと置くね」
「うん」
697 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:24 ID:N5ZBhT8n
戻ってきた彼女としばらく学校や仕事の話、楽器の話などをしていると
結構な時間が経っていた。
で、彼女の声も眠たげになってきた。
時計を見るとすでに0時過ぎている。
「もう寝る?」
「いやいいよもうちょつと話したい」と彼女。
でもう少し時間稼ぐために彼女の親友のNちゃんの話を振ったりする
その友達は彼とのことでちょっと間抜けな悩みがあり、
彼女は楽しそうにその話をする。
698 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:27 ID:N5ZBhT8n
ひとしきり話をしていると
「そういえばね・・・」とすでに以前聞いた事のある
親友Nちゃんの失敗談を笑いながらしだした。
その話を俺も笑いながら聞いていて(実際何度聞いても笑えるのだが)
もういいか、俺は思った。
同時にすごい罪悪感も。
699 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:30 ID:N5ZBhT8n
「あのさ、昨日の話なんだけど」
「うん?昨日?」
「ほら学校の先輩とさボーリング行ってきたって…」
「あぁーうん。スコア全貝ダメだったよ。あ、話したか」
声の様子を受話器に耳をあてて伺う。
700 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:35 ID:N5ZBhT8n
「昨日ねほら、Hな話で盛り上がったって言ってたじゃない?」
「あぁ!そうそう詳しく話してなかったよね」
「うん」
「それがねー一緒にいた女のコの友達でさ・・・」
と念の為、話を引き伸ばす。
彼女の口調がどんどんゆるくなってきた。
で、今日の昼に考えたことを実行に移す。
702 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:38 ID:N5ZBhT8n
「昨日A子さ、その学校のK川って先輩に誘われたって話したよね?」
「・・・うん」
流石に声が緊張する。
「俺さ昨日その話聞いてショックだったよ」
「うん」
「でもね、俺A子信じるよ」
「うん。ありがとう」
703 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:43 ID:N5ZBhT8n
今夜の電話ではまだ問い詰めたりはしない。
あくまでも明日の夜のための、前振りだ。
そのK川に関してのどうでも良い話をする。
じつはそんな会話の中身自体にはあまり興味はなかった。
ただ彼女に今夜、K川に誘われた事について電話で俺と話したって
ことだけがうっすら記憶に残ってくれれば良かった。
704 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:48 ID:N5ZBhT8n
せっかくだからどこで、何故、K川と知り合いになったのかを
聞いてみようかと思った。
「その先輩とはいつから知り合い?」
「ええと、うちとは別の学科だけど、その先輩と同郷の女の子がいて
その子はわたしと同じ学科なんよ」
「うん」
「で、わたしほら結構目立ってしまうやんか?
年違っててもあんまし遠慮せんし人見知りもせんし、で」
「うん。それで?」
705 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:50 ID:N5ZBhT8n
「で、その子がクラスに面白い子がいるって
その先輩にちらっと話したらしくて」
「その子と学食でお昼食べてたらたまたまその先輩がおって・・・」
そういうことで二人は顔見知りになったが、
以後はあまり顔も合わすことなく
会っても挨拶をする程度だったそうだ。
706 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:54 ID:N5ZBhT8n
話してるうちに彼女の声はろれつが怪しくなってきた。
駄目押しにもう2、3K川について質問すると
「眠たいでしょ?」と聞く。
「ねむたい!」
「時間大分たった。ごめん話過ぎた。また明日話そう」
「うん!」
「昨日はごめん」
「わたしもごめん」
「おやすみA子」
「おやすみ○○ちゃん、大好き」
その日の電話はそれで終わった。
707 :514 ◆QkRJTXcpFI :04/06/28 22:55 ID:N5ZBhT8n
俺胸糞わるいやつだな…。ちょっと休憩するよ
709 :ぜっつ:04/06/28 23:00 ID:mct7J847
んなことないよ。きっと俺も同じ立場なら同じことするんじゃないかな。
710 :えっちな21禁さん:04/06/28 23:12 ID:I/lrQUuQ
あー・・・彼女の浮気か・・・・。
さんざっぱらやられたなぁ・・・。
浮気相手の家に行くと知っていながら、
深夜に「友達の家に行くお金がない」
と言ってタクシー代出してやったりしたっけかな・・・。
思い出しただけでムカムカしてきた
715 :えっちな21禁さん:04/06/28 23:24 ID:9ChInYdR
裏切られた事ある人ならこうなるの、凄く分かると思うけどな・・・
721 :えっちな21禁さん:04/06/29 01:10 ID:QML731Tk
俺も今の彼女に浮気された事あるんで気持ちは判るなあ…
かなり詳しく問いただしてしまったよ。
まだ続いてるけど俺の中では冷めてるかも。
新しい彼女見つけるまでの繋ぎとか。
俺の事好きって言いながら他の男とヤッてんだから、
女ってたいしたもんだよな。
俺も「あたしの事好き?」って聞かれないと好きだと言えなくなってしまった。
浮気する女と浮気する男、どっちも悪いのだろうけど、
俺は浮気する女は最悪だと思う。
722 :えっちな21禁さん:04/06/29 01:17 ID:AJATzeBa
さっさと切っちゃえよ、そんな女。
723 :721:04/06/29 01:27 ID:QML731Tk
もうちょっと利用してやってからすっぱり別れてやろうと思ってる。
まだまだ利用価値はあるからね。
今は都合のいいマンコとして使ってやってるつもりだけど、
俺の知らない所でまた浮気してるのかもな…
725 :えっちな21禁さん:04/06/29 02:52 ID:SZ/F4dry
>>723
激しく同意!!特に最後の2行!!
どうでもいいと思ってても気になる・・・
726 :えっちな21禁さん:04/06/29 02:53 ID:qGk6JQNy
>>723
最後の「…」が、おまいがまだ、そいつを好きって物語ってるぞ