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167  開戦 4hol74DQIE  2008/08/22() 22:47:11
音を立てないように、手で押さえながら、ゆっくりと鍵を回します。
わずかな音を立ててロックは解除されました。
続いて静かにドアノブを回しゆっくりとドアを開けます。
当初、懸念されたドアチェーンはかかっていません。ついています。

U君はハンディーカムを、興信所君はデジカメを手に緊張しています。
私は私で自分の心臓の音が早鐘のように聞こえます。
細心の注意を払ってドアを一人が通れるぐらいまで開けて、順番に玄関に進入します。
我々は、足音をたてないよう全員ゴム底の靴を着用していますが、それでも一歩一歩が凄まじい緊張感をもたらします。
全員が玄関に進入すると、再び細心の注意を払いドアを閉めました。
出し抜けに我々の耳にビッチの声が響きました。

「う・・うっ・・うあっ・・ああっ・・・あああ・・・いい・・・うむ・・ううう・・・」
私の自宅マンションは北面に玄関があり、入ってすぐ右手に6畳の部屋があり、そこを私と妻の衣装部屋にしています。
左手側にも6畳の部屋がありますが、そこは私の書斎兼仕事部屋です。
その隣に12畳の寝室があり、向かい側はトイレとバスルームになっています。
玄関から向かって一番奥の南面が約20畳のリビングキッチンになっています。

168  開戦 4hol74DQIE  2008/08/22() 22:49:23
しかし、ここで不思議なことに気が付きました。
我々はビッチと間男2号の情事は、てっきとり寝室で行われていると思い込んでいたのですが、半分開いている状態の寝室の扉までわずか数メーターの距離なのに、聞こえてくるビッチのはどうやら寝室からではないのです。
そうです、彼等は寝室ではなくキッチンでやっているのです。

リビングキッチンのガラス扉は閉められていますが、ガラス越しに右手側にソファーが置いてあるのですが、そこには誰もいません。
我々の場所から見てリビングの右手前側に対面式ではないキッチンがありますが、ちょうどそこが死角になっていてここからは見えません。
ですが、もはや確信しました、彼等はそこのキッチンでやっています。

再び我々は移動します。
靴を履いたまま、静かに静かに、ゆっくりと。
次第にビッチの声がより明確に聞こえてきます、そして時折間男2号の声も混ざり始めました。
「ああ・・ああああ・・いい!いい!気持ちいい!あああ・・・・・・逝きそう!逝きそう!」
「うう、ううむ、俺も気持ちいいよ!ううむ、締まってる、凄い締まってるよ!」